普通選挙を求める気持ちと比べるのはさすがにやりすぎかな

http://d.hatena.ne.jp/paco_q/20070220/1171917779
ここ最近は自転車を使わなくなったので,歩行者としての(あるいは車の運転者としての)自転車運転の危険性に目がいってしまいます。自転車を運転している側としては,全体が「見えている」つもりなので,歩行者が突発的な動きをしなければ危険は避けられると思いがちです。しかし,歩行者から見ると,突如後ろから接近・追い越しをしてくる自転車にはかなりひやりとさせられます。

他方,自転車を車道にという選択もかなり問題があります。記事にもあるように,道路交通法上では「軽車両」の扱いとなっているため,自転車は原則としては歩道を通行できないことになっています。しかし,車の運転者から見ると,自転車の運転は読みづらく,車道を並行して走られるとかなりの危うさを感じます。…。
ernst@hatena(2007/02/20)

多分、自転車に乗らない方のもつ普通の意識なんだと思います。が、片道10KMぐらい、自転車で通勤している身からしますと、ちょっとだけつっこみたくなるわけです。
自転車に乗らない方は、「Aから見ると,突如後ろから接近・追い越しをしてくるBにはかなりひやりとさせられます」と文章については、Aに歩行者、Bに自転車をさくっと入れるのですが、Aに自転車、Bに自動車は入れてくださらないんです。逆に「Bから見ると,Aは読みづらく,車道を並行して走られるとかなりの危うさを感じます」というときには、Bに車の運転者、Aに自転車の運転が入っているわけですが、Bに自転車、Aに歩行者とはならないんです。そうなると、自転車でそれなりの速度で中距離動いている人間からしますと、「あぁ、私のいる場所はないのね」と切なくなってしまうのです。
自転車の歩行者に対する責任は、もっともっと大きくしてもいいと思います。自転車のマナーもひどいということもわかっています。また、自転車は自動車に比べて環境負荷が極めて低いので自動車なんか乗るなぁ、なんてことをいいたいわけじゃないです。気持ちは、「せめて自転車にも交通システムの主体としての地位を与えてほしい」というものなんです。それも、もし可能ならば、「歩行者−自転車−自動車」の関係のなかで、左にある弱い立場の交通手段に対しては、右にある強い立場の交通手段が謙抑的になる、という形で。とはいえ、一方でママチャリのような歩行者に近い自転車と、ロードレーサーのように40km/h程度を平気で出せる自動車に近い自転車があるなかではなかなか難しいというのも理解しているので、どうすればいいのか、ということについては何も出せないんですが。