ブラインドタッチの練習にもなったわけです

学生時代、写経もどきの研究方法をとったりしていました(もちろん日本語文献限定)。
絵描きさんは、「模写」によって表現されているところのものを感じて、そこから表現技術とかとかを身につけるんだそうで。私はかなり不器用なので、どうも論文を読んでいて何を言っているのかさっぱりわからない、とか、複数の論文を統合して考えないと一つの理論として理解できないような場合にうまく頭で整理できない、なんていうことが多々あったことから、全部と言うわけには行かないけれども、自分でチェックを入れた段落を、ひたすらキーボードたたいて打ち込む、なんてことをやっていました。もちろん、打ち込むためにじっくりと一文字一文字読んでいくので、ただ流して読むよりもわかった(気になる)ということもあるんですが、打ち込んだ文章を入れ替えたり、複数の論文で同じ内容を対象としているところを並べてみたり、ということでいろいろ発見があるなんていうことも。ということで、読むよりも、圧倒的に理解度が深まったなぁと、自分では思えていたわけです(気のせいっす、しょせん)。
で、現在執筆中の論文。一つ目の大きな山は何とか登りきった(つもりになった)んですが、もう一つ、大きな山場があって、これはちょっとこのままだと登りきれないよなぁ、と。そこで、久々に写経もどきをやってみました。打ち込みながら「あぁ、こういうことだったんか」なんて思いつつ、ただただ時間と手間隙がかかるので、何となく先が見えたような錯覚に陥ったところで断念。学生時代っていうのはしみじみと時間と根性があって、仕事とお金がなかったんだなぁと。