日本語は難しい

慣用表現の使い方に乱れ・文化庁国語世論調査と言うニュースを読んで、ふと思い出したのが「契機」と言う言葉。

けいき【契機】
〔ドMomentの訳語〕根拠・要因などとして働き、その物事の成立に直接関わる本質的要素。〔続に誤って、「きっかけ」の意にも用いられる。例、「飛躍の―をつかむ」〕
新明解国語辞典第五版〔三省堂

昔、どなたかの論文でこの用語法について注で指摘されていたのを読んだ記憶があり(どなたの論文だったかは失念)、それ以来、論文を読んでいてこの言葉に出会うと「ん?どっちだろ?」と一瞬とまってしまう様になってしまいました*1。少なくとも私が読んだ範囲では、ほとんどが「きっかけ」という意味でこの言葉を使っているような気がしているので、そろそろ「きっかけ」で読みすすめてもいいかな、とは思いはじめているけれども、癖になっているのはなかなか直らないようでして。
なんてことをいっていて、論文で「〜を鑑みると…」と書いていたら、「を」じゃなくて「に」だよ、と指摘されたこともあります。所詮私はその程度なわけでして、えらそうなことはいえないっす。。。

*1:だから、自分の論文でも使うのを避けているつもり。無意識でキーボードたたいていたらごめんなさい。