国立大学の授業料

http://www.asahi.com/edu/news/TKY200511070401.html

 国立大学の入学料の目安となる「標準額」について、来年度からの値上げが検討されていることが7日、わかった。長崎市で開かれた国立大学協会(国大協、会長=相澤益男・東工大学長)の総会で、文部科学省の担当者が「非公式に財務省から値上げを求められている」と明らかにした。
 国立大は昨年法人化され、入学料は各大学が標準額の10%を上限に自由に設定できる。だが、各大学が国から受け取る運営費交付金は、入学料の標準額に基づいて算定されるので、大学が独自の判断で値上げしなければその分自主財源が少なくなる。
 国立大の現行入学料の標準額は28万2000円。入学料はほぼ隔年で値上げされてきたが、02年度のあと04年度の値上げは見送られた。
 一方、少子化対策で私立大の入学料は年々値下げされ、04年度に初めて国立大が私立の平均を上回る「公私逆転」が起きた。04年度は、国立大の方が約2200円高い。
 標準額が値上げされると、国立大側の反発は必至で、年末の予算編成に向けて調整が続きそうだ。

入学料とは別に授業料もあがっているわけで。どうも釈然としないのは、この値上げを進めようとしている方々のなかで国立出身の人は今からすればびっくりするぐらい安い学費で勉強させてもらってたんじゃないかな、ということ。ちゃんと調べてはいないけれど、少なくとも、国立大学の入学料が大学新卒者の初任給月額の平均をはるかに越える、なんてことはなかったんじゃないかなぁ。そうやって育ててもらってきたわけだから、今度は自分たちが下の世代をそうやって育てるための方策を考えるべきじゃないか、と思うんだけれど。これは世代間の不公平ってことにはならないのかな。もっと大きな視点からの問題点の指摘が可能なのもわかるけれど、この記事を読んで(というよりも毎年、入学料か授業料の値上げが記事になるたびに)まず思い浮かぶのはこんなこと。